敬老の日・十五夜

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敬老の日・十五夜
九月の行事というと、敬老の日・十五夜などがあります。
敬老の日は聖徳太子にちなんだ由来があり、十五夜は中国から取り入れられたものです。
敬老の日・十五夜についてのお話です。

☆敬老の日☆

9月第一月曜日の次の日曜日の敬老の日は、聖徳太子が現在の大阪市に
悲田院を設立したと伝えられる日に由来しています。
この悲田院は、身寄りのない老人や病院を収容する救護施設でした。

現在の敬老の日は、1954年に『としよりの日』として設けられたのがはじまりです。
この呼び方に異議が起こって、1966年に『敬老の日』と改められて、国民の祝日となったようです。

この日から、『老人保険福祉週間』(9月15日~21日)が始まりました。

アメリカでは1978年から、祝祭日になっています。

敬老の日以外にも長寿を祝う年があります。
数えで61歳(満60歳)になる誕生日の『還暦』から祝うのが習わしとされています。

60歳は人生の上で、五回目の年男や年女になる年です。
生まれた干支にかえって赤ちゃんに戻るという意味あいで、『赤いちゃんちゃんこ』と『頭巾』を
贈るというのがもとの『しきたり』でした。

☆長寿のお祝い☆

還暦(かんれき) 数え年の61歳 60年で再び生まれた年の干支に還るからということで、
数え年の61歳。華甲(かこう)。本卦還(ほんけがえり)を祝う。
古稀(こき)       70歳 中国の詩人杜甫(とほ)の詩『人生七十古来稀なり』から
つけられた。
喜寿(きじゅ)       77歳 『喜』の字の草書体が七十七と読まれるところからきたもの。
また、七十七歳の賀の祝い。喜の字の祝い。
傘寿(さんじゅ)       80歳 『傘』の略字である『仐』が『八十』と読めるところからきたもの。
八十歳の賀の祝い。
米寿(べいじゅ)       88歳 『米』の字を分解すると、八十八になることからきている。
米(よね)の祝いともいう。八十八歳の賀の祝い。
卒寿(そつじゅ)       90歳 『卒』の字を簡略にすると、『卆』になり、九十と読めることから
きている。九十歳の賀の祝い。卒寿からは毎年、長寿祝いを
するのが一般的です。
白寿(はくじゅ)       99歳 『百』の字から一をとれば、『白』となることからきたもの。
99歳の賀の祝い。
百賀(ひゃくが)      100歳 100歳を祝う。101歳を百一賀の祝いという。
☆十五夜☆
旧暦では7月からは9月を秋として、8月は秋の真ん中にあたるので
『中秋』で、この時期は空気が澄んでいて、月がきれいに見えます。
なかでも8月15日の満月はもっとも美しく一般的に知られている
『中秋の名月』『十五夜』といわれていて、
『花鳥風月』とも『雪月花』ともいわれています。
『月々に月見る月はおおけれど、月見る月はこの月の月』と
歌われています。

昔は暦の基準は月にありました。
人々は月の満ち欠けによって月日を知り、
農耕作を営みました。

8月はちょうど、里芋が獲れる時期でしたので、
豊穣を象徴する満月の日には
里芋の収穫儀礼が行われ、『芋名月』とも呼ばれました。

十五夜は大切な作物の予祝(よしゅく)でしたので、十五夜の月を
見ることは大変に縁起が良いとされていて、
月は神様であり、お供えものには神様の祝福があるので、
幸せになれると信じて皆で同じ魂を持つことにより
固い絆で結ばれていました。

月の満ち欠けを基準として旧暦では、
毎月15日は満月になるようです。
現在の太陽暦では9月20日前後にあたります。

中国の宮廷ではこの夜に月を見る行事が行われていましたが、
これを真似たのが平安貴族たちです。
月を鑑賞するとともに、秋の作物の収穫を祝う行事でもあります。

一般庶民の間に広まったのは江戸時代以降で、
この夜は他人の家の庭に入って、
月見団子や畑の芋を盗んでも良いとされていた頃がありました。

☆十三夜☆
日本には十五夜の行事の他に、『十三夜』というもうひとつの
お月見があります。
旧暦の9月13日に出る月のことで、現在の太陽暦でいうと
10月17日前後にあたり、この月は十五夜についで美しいと
いわれて十五夜と同じように、お月見が行われました。

中国から伝わった十五夜と違い、日本独自の十三夜は、秋の収穫祭を
兼ねて庶民に広がったようです。

朝廷は909年に十五夜を、その十年後に十三夜を公式行事とした
ということです。

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