神式葬儀は儀式の数が多く、故人の霊魂を一家の守護神として祀ります。 神式のお葬式は日本に古くからある伝統的な葬儀で、仏式との共通点も沢山あります。
1・会場
神式は死を汚れとするため、神社ではなく自宅か斎場で行います。
神式のお葬式は故人の氏神に依頼するのが原則ですが、そうでなくても引き受けてもらえます。
自宅で行う場合は、略式葬儀が一般的です。
帰幽奉告の際、墓標の表書きをお願いしておきましょう。
神式では祭壇を飾る前に納棺し、祭壇の中央に安置します。
2・神官・弔問客を迎える
神式の葬儀には、斎主、副斎主、斎員、伶人などが必要です。
規模に応じて増員しましょう。
神官は控え室で茶菓でもてなします。
神官への謝礼は斎主とその他の神官の分を別々に包み「御礼」「玉串料」と表書き します。
水引をかけるなら銀か白。
帰家際が終わったあと、一括して渡します。「お車代」も忘れずに。
◆一般的な謝礼の目安
斎主〜10万円
神官〜5万円
お車代〜2万円
その他の準備は仏式と同じです。
3・通夜際、遷霊際(せんれいさい)
最近では、通夜際・遷霊際をまとめて一連の儀式として行うようになりました。
宗派や地方によって式次第に違いがありますが、一般的には、帰幽奉告、枕直しの儀、納棺の儀、通夜際、遷霊際、葬場際、出棺祭、火葬祭、埋葬祭、帰夜祭などが主な儀式になります。
儀式がとても煩雑ですが、葬祭業者に任せればうまくやってくれます。
神式では、仏式の通夜振る舞いに当たる、直会(なおらい)は、喪家で火を使うのはタブーとされている為、仕出し料理などになります。
神道では肉や魚を用いた料理でもかまいません。故人の霊前にも供えます。
4・葬場祭・告別式
地方により神式の式次第は様々で、最近は簡略化されつつあり、おおむね仏式と同じと考えてよいようです。
告別式では、喪主、遺族、近親者、世話役などは、一般参列者の方を向いて座ります。
参列者は順次玉串奉奠をし、遺族は目礼を返します。
5.出棺祭、火葬祭
出棺祭は、本来は夜、松明かりをかかげて葬列を組んで行った儀式です。
しかし、現在日中に出棺する為 行われなくなりました。
喪主または遺族代表がお礼の挨拶をし、霊柩車に棺を運びます。
火葬祭のため、花、葬具、旗、遺影、神饌を持参します。
6・帰家際、直会(なおらい)
火葬場から戻ったら、手を洗い、塩をかけてもらい、神職にお払いを受け家に入ります。(帰家修秡の儀)
あたらしく作られた祭壇に霊代(仏式の位牌に当たる)を置き遺骨を安置し、斎主が祭詞を唱える中、玉串奉奠をします。
神式では祭事を行っている間、心身が特別の状態になるため、それをほぐして平常に戻す為に直会が必要なのです。
神式では祭事にかかわった人たちで、神様に供えた御神酒や神饌を、終了後にいただき、身を清めるという意味だそうです。
※神式の3大基本
・手水の儀
・二礼二拍手一拝
・玉串奉奠、
手水の儀で身を清め、二礼二拍手一拝が基本。
弔事では音をたてない拍手で。
神木である榊の小枝に、四手という紙片をつけた玉串をささげ、故人の霊を慰めます。
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